よく分かるDVにおける5種類の暴力形態
DVには様々な形態が存在します。1つの形態を受ける場合もあれば、何種類かの形態が重なって起こる場合もあります。また1つの行為が複数の形態に該当する場合もあります。
身体的暴力
身体的暴力とは、殴る・蹴るなど直接的に有形力を行使するものであり、刑法204条(侵害)や刑法208条(暴行)に該当する犯罪行為です。配偶者間で行われたものであっても、処罰の対象となります。
身体的暴力に該当する例
- 殴る
- 蹴る
- 平手で打つ
- 物を投げる
- 首を締める
精神的暴力
精神的暴力とは、心無い言動などにより、相手の心を傷つけるものです。精神的暴力については、その結果PTSD(外傷後ストレス傷害)に至るなど、刑法上の傷害とみなされるほどの精神障害に至れば、傷害罪として刑法上の処罰の対象となる可能性もあります。
精神的暴力に該当する例
- 何を言っても無視する
- 口汚くののしる
- 脅す
- 恥をかかせる
性的暴力
性的暴力とは、性的行為を共用したり、中絶を要求したり、避妊に協力しない、といったものです。
性的暴力に該当する例
- 性的行為の共用
- 避妊に協力しない
- ポルノを無理やり見せる
経済的暴力
経済的暴力とは、相手の経済的な自由を束縛する行為です。精神的暴力を兼ねる場合も多いです。
経済的暴力£に該当する例
- 生活費を渡さない、
- 外で働くことを禁じる、仕事を無理やりにやめさせようとする
社会的暴力
社会的暴力とは、相手の社会との交流を不当に制限するものであり、例としては次のような行為があげられます。精神的暴力を兼ねる場合も多いです。
経済的暴力に該当する例
- 人間関係や行動を監視する
- 家族や友人との付き合いを制限する
- 電話や手紙を細かくチェックしたりする